2019-01-01から1年間の記事一覧

YMO『アフター・サーヴィス』disc 2

YMO

YMOの場合、というより皆そうかもしれませんが、各時期のライブは直近の作品の音に引っ張られることが多くて、結果的にアルバム再現ライブになってしまう。この散会ライブは結局は『浮気なぼくら』ツアーみたいなもので、この当時の音でキャリアの楽曲を再現…

YMO『アフター・サーヴィス』disc 1

YMO

ラスト。散会のライブ盤となります。こちらは繰り返しになりますが何度も聴く代物ではない。やはり、音的には『浮気なぼくら』の延長線上にあって、思い切り大衆向けにアレンジされた、1983年年末のクリスマス・プレゼントのようなキラキラした、ギラギラし…

YMO『サーヴィス』

YMO

YMOが解散するということを知ったのは果たしてどのタイミングだったか?恐らくは雑誌か何かで兆しを感じていて、正式にはラジオか何かで知ったんだと思いますが、もう彼方の記憶なので覚えていません。普通にショックでしたが、どこかに諦めもあったので、何…

YMO『浮気なぼくら インストゥルメンタル』

YMO

同時期に発売された『浮気なぼくら』のインスト盤ですが、これは一度聴いただけでもう二度と聴かない、と心に決めた作品でした。 何といっても主旋律をシンセでなぞるというアプローチがダサい。せっかくのオケが台無しになってしまっています。これは何のた…

YMO『浮気なぼくら』

YMO

後期YMOの一発目は強烈な売れ線で、当時は本当に驚きました。「ゲゲゲッ」と拒否反応がまずはあった。歌謡界に作家として進出していたきらいがメンバーにはあったものの、まさか本体でそれをやるとは思ってもみなかったし、期待してもいなかった。それがこれ…

エルヴィス・コステロ『百福』

2008年リリースの作品ですが、とてもいいです。短期間で録音されたとのことですが、コステロの場合はこうしたラフな感じで衝動的に作られた作品の方が良さが出る気がします。 デビュー時の作品も短期間での録音だったそうですし、自分の好きな『Blood & Choc…

高橋幸宏『SARAVAH SARAVAH! YUKIHIRO TAKAHASHI LIVE 2018』

高橋幸宏の1stを自らで歌い直した作品のライブ盤が届きました。昨年国際フォーラムで行われたコンサートの映像化となります。 再発の際にも感じましたが、今の音としても十分通用するものになっていて、昨今のシティポップブームにも乗っかってとても心地よ…

ライラック・タイム『lilac 6』

スティーヴン・ダフィ率いるライラック・タイムの2001年リリース6作目。ジャケットがXTCの12インチシングル『Grass』のようで、ずっと気になっていました。 ライラック・タイムは『& Love For All』でアンディ・パートリッジのプロデュース作をリリースした…

ゴンチチ『GUITARS』

ゴンチチの25周年を記念したコンサートのDVDが2003年に出ていて、そちらについては何度も観ていましたが、周辺の時期の作品はほとんどチェックしていませんでした。こちらは2作目のDUOアルバムとなる2001年の作品です。 基本的に二人のギター、あるいはウク…

フリッパーズ・ギター『The Lost Picture, Original Clips & Cms + Testament TFG Television Service』

フリッパーズ・ギターの映像集がDVDにまとまって再発されました。きちんと観るのはこれが初めてです。 フリッパーズ・ギターを知ったのはご多聞に漏れず「恋とマシンガン」がドラマの主題歌だったことと、「星の彼方へ」がCMタイアップ曲だったこと。中でも…

コーネリアス『Mellow Waves Visuals』

コーネリアスの2018年ライブを中心とした映像集がリリースされました。全曲のPVと2018年のライブ、そしてワールドツアーのドキュメンタリーという3部構成でボリュームたっぷり。まるで1本の映画を観るようです。 細野晴臣が小山田圭吾との対談でコーネリア…

フィフス・アベニュー・バンド『Really』

フィフス・アベニュー・バンドの再結成盤。90年のリリースですが、たまに中古で見かけるくらいで詳細は全く知りませんでした。69年発表の唯一のアルバムがその後も高い評価を続けていて、それにあやかっての再結成だったのか、ほとんど情報がありませんが、…

『Free Soul Moon』

続いて98年に編まれた21曲入り、78分。これでもう20年前というのは凄いですね。 どの曲も非常にいいですが、中でも2曲も選ばれているアリス・クラークという人が抜群でした。アルバムを唯一1枚だけ出しているようですが、機会を見つけて入手しようと思います…

『Free Soul Colors』

フリー・ソウルのコンピレーションはかつてレンタルで大分借りて聴いた記憶がありますが、録音したMDは廃棄してしまったのでしばらくご無沙汰していました。とはいえソウル系を聴くには格好の素材なので、今現在ソウルに耳が向きつつあるこの機会を逃さずに…

ブレッド&バター『バーベキュー』

74年にリリースされたこの作品には山下達郎がカバーしていることで有名な「ピンク・シャドウ」という曲が入っています。加えて、ティン・パン・アレー人脈の参加というトピックも手伝って、昨今でいうシティ・ポップの名盤として語られている作品。しばらく…

ジェームス・ブラウン『Motherlode』

急激に暑くなりましたが、夏はファンク、ということでJBの88年リリースの未発表音源集。先日のテイ・トウワのラジオ番組で「I Got Ants In My Pants」という曲がかかって、収録作品を探したらこちらに辿り着いたという経緯です。 手持ちのボックスセット『St…

佐藤優介『キラアク』

カメラ=万年筆の佐藤優介による満を辞してのソロシングルが出ました。ムーンライダーズのアルバムから名付けられたカメラ=万年筆は佐藤優介と佐藤望の二人によるユニットで、その内佐藤望の方は昨今Orangeadeでも活躍中です。 しかし、名前をよく聞いたの…

ジェイムス・テイラー『That's Why I'm Here』

85年リリースの作品。前作『ダディーズ・スマイル』から4年のブランクがありますが、その間には離婚などもあって決して順調な生活ではなかった中でのこの穏やかな作風はどうでしょう。JTという人はどこまでも優しくて、永遠にその感触が消え入ることがない。…

フランク・ザッパ『Ship arriving too late to save a drowning witch』

昨今も順調なリリースが続くザッパのこちらは82年リリース作。80年代のザッパはずっと聴くのを避けてきたので、やっと最近になって発掘していますが、基本どれもとてもいいです。本当にもっと早く聴いておくべきでした。 この作品はタイトル曲の「Drowning W…

オリジナル・ラヴ『東京飛行』

まだ「ラヴ」だった頃のオリジナル・ラヴ06年リリース作品。オリジナル・ラヴは『踊る太陽』と『街男 街女』でちょっとついて行けなくなって、『キングスロード』と本作はミッシングリンクだったんですが、その後「ラブ」への改名以降の好調ぶりから振り返る…

ジャコ・パストリアス『Modern American Music... Period! The Criteria Sessions』

ジャコ・パストリアスのデビュー前の蔵出し音源をリリースした作品。発売は2014年、録音はデビュー前の1974年です。先日のピーター・バラカンのラジオ番組「バラカン・ビート」で本作収録の「Balloon Song」がかかって、ピーター・バラカン氏も「このアルバ…

ゴンチチ『Fingering Christmas』

90年リリースのゴンチチによるクリスマス・ミニアルバム。ゴンチチを最初に聴き始めたのが90年代初頭で、同じく90年に出た『Devonian Boys』あたりですので、この辺はとても親近感があります。それにしても7曲入りで収録時間24分で2500円というのは、今の時…

マーヴィン・ゲイ&タミー・テレル『United』

67年リリースのマーヴィン・ゲイ、タミー・テレル初のデュエット作品。以前ベスト盤を貸してもらって聴いたことがありましたが、その際にも入っていたヒットシングル「Ain't No Mountain High Enough」が冒頭に収録されています。 とってもいいんですが、ど…

カーティス・メイフィールド『Roots』

ここ最近ソウルづいていますが、マーヴィン・ゲイに続いて久々にカーティスにも手を伸ばしました。71年リリースのこの3rdアルバムは1stの『Curtis』と4thの『Superfly』の間に挟まれて地味な印象があって、つい見逃しがちな作品ですが、実際聴いた印象も地味…

小坂忠『Connected』

旧譜の再発でまた周辺が賑やかになりつつある小坂忠のこちらは09年リリース作。高橋幸宏、小原礼、佐橋佳幸、Dr.kyOnといった気心の知れたメンバーと作り上げた作品です。 09年には小坂忠の過去作品をボックスにしたセットも発売されていて、密かに周辺が盛…

マーヴィン・ゲイ『You're The Man』

本来は72年にリリースされるはずだった、マーヴィン・ゲイの幻のアルバムの復刻版。とはいえ、実際には制作が頓挫して発表されることはありませんでしたので、これはその当時に録音された素材を寄せ集めた音源集となっています。しかしながら、寄せ集めた素…

マーヴィン・ゲイ『Let's Get It On - Deluxe Edition』disc 2

今年はマーヴィン・ゲイの生誕80周年ということで、巷では密かに盛り上がっていますが、その絡みで幻のアルバム『You're The Man』も晴れて発掘されたのかもしれません。マーヴィン・ゲイはニュー・ソウル期の3枚、プラス『Midnight Love』だけしか聴いたこ…

マーヴィン・ゲイ『Let's Get It On - Deluxe Edition』disc 1

最近になって幻のアルバム『You're The Man』がリリースされたマーヴィン・ゲイですが、こちらはそのアルバムが頓挫した後に出た作品のデラックス・エディションです。『What's Going On』のデラックス・エディションは持っていましたが、その後の2作、『Let…

ゴンチチ『マダムQの遺産』

87年リリースのゴンチチ6作目。初期のゴンチチは本当にハズレがありません。どの作品を聴いても爽やかでソリッドな音が奏でられていて、聴く側に清涼感を届けている。 この作品でも聴いたことのある楽曲が何曲か含まれていましたが、特にベスト盤で気に入っ…

久保田麻琴と夕焼け楽団『ディキシー・フィーバー』

77年にリリースされた久保田麻琴と夕焼け楽団の3作目。前作の『ハワイ・チャンプルー』は持っていましたが、あまり聴けていなかったので、「もしや売ってしまったのでは?」と思う程でした。甚だ失礼な話です。 『ハワイ・チャンプルー』同様、ここでも共同…